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・仏舎利のひみつ


登場人物紹介
人々 博士 ・ 蟹太くん ・ 通子ちゃん ・ ムサビー

博士   :何でも知ってる偉い人。
蟹太くん :好奇心旺盛な少年。わりと頭が悪い。
通子ちゃん:蟹太くんの友だち。わりと性格が悪い。
ムサビー :妖怪。




蟹太くん、うろうろする

蟹太「つんたか つんたか つんったったかたか
   らったったったった〜。ヘイ」

博士「おや、蟹太くん、どうしてそんなに挙動不審なのかな」

蟹太「あ、博士、俺スシが食いたい。おごってくれよ」

通子「え? お寿司? おごってくれるの?」

博士「寿司か……。ところで君たち、寿司屋さんが米のことを
   『シャリ』と呼ぶ由来を、知っているかな」

蟹太「話をそらさないでよ」

博士「それはな、仏教用語の『仏舎利(ぶっしゃり)』から来て
   いるのじゃ」

通子「話をそらさないでよ」


仏舎利とはなんだろう

博士「仏舎利とは、釈尊、つまりお釈迦様の遺骨のことじゃ。
   もともと、お寺というのは、この仏舎利をまつる場所の
   ことだったのじゃよ。
   仏舎利を納める建築物のことを、『仏塔(ストゥーパ)』
   というが、初期のお寺はこの仏塔を中心にした施設だっ
   たのじゃよ。
   日本でも飛鳥時代など最初期のお寺は、仏塔を中心に配
   置した様式なのじゃ。
   ただし、次第に仏像をまつる『本堂』を中心とした様式
   に変わっていくがの。
   それでも、お寺という施設には、かならず仏舎利を納め
   た仏塔があるものなのじゃ。
   言い換えれば、仏舎利をまつる仏塔がなければ、それは
   お寺ではないとも言える」

蟹太「話をそらさないでよ」

博士「ちなみに、このストゥーパという言葉をそのまま漢字に
   音訳したのが、『卒塔婆』なのじゃよ」

通子「話をそらさないでよ」

博士「ここで、君たちは疑問を感じたのではないかな。
   そう、仏舎利を納める仏塔がなければお寺ではない。
   それでは、日本全国、いや世界中にあるお寺には、
   みんなお釈迦様の遺骨が納められているのか?
   とてもそうは思えないぞ……と」

蟹太「ねえ、スシは?」

博士「うむ、君たちの疑問も、もっともじゃ。
   新しくお寺を作るたびに仏舎利を分けていったとしても、
   すぐになくなってしまうじゃろう。
   とてもインドから日本まで伝わるものではない。
   かろうじて伝わったとしても、日本に今あるような数の
   お寺を建立するほどの量があったとも思えない。
   それでは、今ある多くのお寺というのは、厳密にはお寺
   ではないのじゃろうか?」

通子「お寿司はおごってくれるんですか?」

博士「いや、ところが、そうではないのじゃ!
   なんと、仏舎利というのは、所有者に資格があれば、
   いつのまにか増えるものなのじゃ!
   昨日までは3粒あったものが、翌日見ると4粒に増えて
   いたりなど、まさに理不尽、いや奇跡っつうか、そんな
   感じのマーベラスなシロモノなのじゃ! やった!」

蟹太「いやヤッタじゃなくてさ。スシは?」

博士「そうそう、仏舎利は白くて小さい粒なので、米に似てい
   ることから、寿司屋さんは米をシャリというのじゃよ。
   わし仏舎利見たことないから知らんけど」

通子「お寿司はおごってくれるんですか?」

  



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