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・十万人に一人
「この病気は大変珍しい病気で、
その発症率は十万人に一人といわれている」
こんなフレーズ、よく聞きますよね。
この間も、某テレビ番組で、色素性乾皮症=XP(Windowsじゃないですよ)の事を
そんな風に言っていました。
出てきた兄妹三人とも
この病気を抱えているのに『十万人に一人』
………
他にも珍しい人を示すのに、よく使います。
「アルビノ(白子症)が発生する確率は十万人に一人だ」
「両性具有(半陰陽・インターセックス)は十万人に一人くらい生まれる」
いくら、確率論だといっても、
なんじゃそりゃ。
この『十万人に一人』って数字
一体どこから出たのでしょうね。
そもそも『十万人に一人』って、
日本で何人の計算になるんでしょうか?
ちょっと計算してみましょう。
まず統計局のページを調べます。
最新の、平成14年10月のデータがありました。
この統計によると、日本の総人口は1億2743万5千人だそうです。
ちなみに
男性6225万2千人
女性が6518万3千人
女性の方が293万人多いですね。
はい、そこの男性。
こんなに女性が溢れているのに
何で俺には出会いがないんだとか思わない。
元々、男性の方が出産・乳幼児期に死にやすいのですが
医療の進歩によって、最近は逆転しております。
つまり、男の方が多いんです。
だから、泣いちゃ駄目。
え、話が矛盾している?
そんなこと無いです。
全年齢を見れば、女性の方が多いのです。
大体50歳を境にして、この逆転現象がおきます。
その後どんどん女性が男性を上回り
90歳以上だと、その差は三倍にもなります。
まぁ…女性の方が長生きですし…
……話がそれました。
総人口から、全国の『十万人に一人』数を計算しましょう。
1億2743万5千人/10万=約1274人
意外と多くないですか?
先ほど紹介したような病気・体質の方が
果たして日本だけでこんなにいるんでしょうか。
面白いデータみつけました
先ほどとは違うTV局で、同じ色素性乾皮症を取り上げていました。
このページによると
色素性乾皮症の患者さんの数は450人
だそうです。
あれれ。
三倍も実数が違いますね。
数字が少ないので、
あんまり実感わかないかもしれませんが
三倍ちがうというのは、結構すごいことです。
このデータに基づくと色素性乾皮症は
三十万人に一人
と言うことになっちゃいます
その差はなんと二十万人
ちなみに、私が住む
「日本で三番目に人口が多い県」にある
「町の人口」は十万人です。
我が町二つ分の誤差です。
もっと小さい街なら、
何個分の誤差になることやら。
もっとも、どっちの数字が当たってるのかは知りませんが
いやはや、アバウトですね。
どっちの数字が、正しいのか。
いやどっちも正しくないのか。
いやいや、どっちも正しいのか。
情報を受け取る側は、
ちゃんと見極めていかないとなりませんね。
例えば、こんな情報を目にしたら…
「いま流行のSARSの死亡率は14-15%と言われています」
「インフルエンザ脳炎の死亡率は15-30%と言われてます」
も一つ付け加えて…
「SARSは全世界で800人亡くなってます」
「インフルエンザは日本だけでも毎年200人くらい
亡くなっています(酷いときは1000人以上)」
さて、どっちが怖いですか?
別にどの情報源も嘘は言ってないとおもいますが、
予備知識がない人がこんな情報だけをみせられたら
どう考えるでしょうか。
インフルエンザ脳炎はインフルエンザそのものじゃないとか
SARSは、特効薬がまだみたいとか
そういった予備知識がなかったとしたら…
あぁ怖い…
言い方一つで情報なんていくらでも変貌しますね。
断片化された情報は怖いです。
情報規制なんてしてる場合じゃないです。
というわけでみなさん
メディアリテラシー
この言葉を、いつも胸に刻んでいましょう。
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