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君は玄関ホールへの扉を開ける。
二人の男が疲れた顔をして座り込んでいたが、君を見て弾けたように立ち上がる。
(たち)
の悪い悪夢を見ているみてェだ」
一人が言った。
君は腰の左文字の柄を握って微笑む。
次に黒い刀身を鞘走らせると、笑みは顔中に広がっていった。
呆然としていた敵二人もあわてて抜刀する。

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